イタイイタイ病は日本の公害病認定第一号であり、イタイイタイ病裁判は四大公害訴訟の先頭を切って原告の被害住民が勝訴した裁判である。
『民衆史』としたのは、イタイイタイ病の犠牲者やその救済のために闘った人はもちろん、鉱山作業の犠牲になった人たちや神岡鉱山へ動員された朝鮮半島の人たちなど、さまざまな民衆が歴史の闇に葬られることがあってはならないとの思いをこめている。
イタイイタイ病の生き地獄に尊い命を失った数多くの人々を哀悼するとともに関係の皆さま方へ心からの敬意を表したい。本書がイタイイタイ病をはじめとする公害問題を見つめなおすきっかになれば望外の喜びである。
2022年12月26日
| ジャンル:<006>歴史・民俗